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12月号の白水社「ふらんす」にも記事を寄せたが、ここ半年ほど、フランスのステンドグラス作家ガブリエル・ロワール(Gabriel Loire, 1904-1996)のことを、時間のある限り考えたり調べたりご家族と連絡をとったりしている。

宮城学院の礼拝堂のステンドグラスの作者がこの人だったから、ということで、調査ミッションが下ったせいで、この夏に彼の家族がやっているシャルトルの工房を訪ねた。

12月13日に宮城学院で大学主催としては日本初のイベント「クリスマス・マーケット」を行うのだが、そのなかでこの人についてすこし、話すことにした。

わたしは、美術は門外漢だ。ステンドグラスも、宗教学も、図像学も、尚の事、まったくわからない。
でも、この人の仕事を調べているうちに、20世紀がいかに無名性の世紀だったかということを、思った。
この人の仕事はほんとうに多岐に渡っていて、どういう括りでも捉え切ることができない。
ステンドグラスは当たり前として、油彩、フレスコ、陶器デザイン、広告デザイン、挿絵、クロッキー、宗教画・・・彼は、なんでもやった。なんでも。丁寧に。

なんでもやった。

彼の表現者としての腕がどの程度のものなのかわからない。
だけど、この人が、なにかとても本質的なことを理解してしまって、理解してしまったそのことを、自らの表現技能の最大限を使って、人に伝えようとした(意識的か無意識的にかはさておいて)、ということは、どうしても信じたい気がしている。

晩年のガブリエル氏が描いた、《星の花咲くアーモンドの木》は、花が光を受け止めているのか、光が花を射抜いているのか、わからないけれど、でも、この花びらは、花びらではなくて、光を私たちに伝えるなにかなんだ、ということだけは、わたしは、信じたいなあと思う。
目に見えるものを描きたかったのではなくて、目に見えるものを介してしか描けない、目に見えないものを描こうをしていたんだろうと、そんなことを思いながら、この人について日本で始めて講演の形で人に伝える準備をしている。

うまくは伝えられないので、誠実に、伝えたい事柄を引き受けるテキストの一つ一つの音に情報を載せるだけの講演ができると、いいんだがなあ、と思う。難しいんだけど・・・。
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Au commencement, Dieu créa les cieux et la terre.
Or, la terre était informe et vide ; les ténèbres couvraient la surface de l'abîme, et l'Esprit de Dieu planait sur les eaux.
Dieu dit : "Que la lumière soit !" Et la lumière fut. Dieu vit que la lumière était bonne ; et Dieu sépara la lumière des ténèbres. Dieu appela la lumière Jour ; et il appela les ténèbres Nuit. Il y eut un soir, et il y eut un matin : ce fut le premiere jour.
La Genèse. Les temps primitifs. Création du monde et de l'homme.

はじめに神は天と地とを創造された。
地は形なく、むなしく、やみが淵のおもてにあり、神の霊が水のおもてをおおっていた。
神は「光あれ」と言われた。すると光があった。神はその光を見て、良しとされた。神はその光とやみとを分けられた。神は光を昼と名づけ、やみを夜と名づけられた。夕ととなり、また朝となった。第一日である。
創世記 第一章より(『旧約聖書』1955年改訳、日本聖書教会)
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